干渉フィルターと吸収フィルターの相補的組み合わせにより実現した、レンズ不要の高感度蛍光イメージング装置
引用
論文のタイトルは「干渉フィルターと吸収フィルターの相補的組み合わせにより実現した高感度レンズフリー蛍光イメージングデバイス」です。著者は、笹川清隆、木村文香、春田牧人、野田俊彦、徳田隆、太田淳です。著者らは、奈良先端科学技術大学院大学、自然科学研究科、物質科学専攻の研究者です。この論文は、 Biomedical Optics Expressに掲載されました。この論文は、2018年9月1日に発行された同誌第9巻第9号に掲載されています。より具体的には、この論文は、同誌の4329~4344ページにわたります。
キーワード
- レンズフリーイメージング
- 蛍光イメージング
- 排出フィルター
- 干渉フィルター
- 吸収フィルター
- 光ファイバープレート(FOP)
- 感度
- 励起光除去
- 自己蛍光
- 空間解像度
- タイムラプス撮影
- 細胞培養
- ポイントオブケアアッセイ
- ハイブリッドフィルター
簡単な
「干渉フィルターと吸収フィルターの相補的組み合わせにより実現した高感度レンズフリー蛍光イメージングデバイス」という記事が、 バイオメディカルオプティクスエクスプレス の上 2018年9月1日。著者は 笹川清隆、木村文香、春田牧人、野田俊彦、徳田崇、太田純。
まとめ
レンズフリー蛍光イメージング デバイスは、干渉フィルターと吸収フィルターで構成されたハイブリッド フィルターを使用して、レンズフリー蛍光イメージングの課題に対処します。このデバイスは、108:1 の励起除去比と 12 µm の空間分解能を実現します。
従来のレンズフリー蛍光イメージングの課題
- 干渉フィルターは蛍光顕微鏡でよく使用されますが、光の入射角に応じて透過スペクトルがシフトします。この影響は、励起ピークと発光ピークが近い GFP を含む細胞などのサンプルを画像化する場合、特に問題になります。散乱光は蛍光信号よりも強い場合が多く、フィルターを通過するため、フィルターの有効性が低下します。
- 吸収フィルターは角度に依存しない透過性を提供しますが、自己蛍光によって妨げられます。レンズフリー システムでは、この自己蛍光は、特に励起光強度が高い場合に顕著となり、達成可能な除去性能を制限します。
ハイブリッドフィルター: 解決策
ハイブリッド フィルターは、干渉フィルターと吸収フィルターをファイバー オプティック プレート (FOP) で接続し、イメージ センサーの真上に配置します。この組み合わせにより、各フィルター タイプの長所が活かされます。
- 自己蛍光の少ない干渉フィルターは散乱光を反射します。
- 吸収フィルターはこの反射光を吸収し、全体的な自己蛍光を最小限に抑えます。
ハイブリッドフィルターの利点
- 蛍光イメージング性能が大幅に向上:ハイブリッド フィルターは、吸収フィルター単独と比較して有効透過率が 1000 倍向上し、約 10-8 の透過率を実現します。
- 明視野レンズフリーイメージング技術との互換性:ハイブリッド フィルターの平坦な表面により、明視野イメージング方法との統合が可能になり、デュアル モード イメージング機能が有効になります。
実験的検証
ハイブリッド フィルターの有効性は、画像実験によって検証されます。
- 蛍光フィルムパターン:ハイブリッド フィルターを使用して取得された画像は、個別の干渉フィルターまたは吸収フィルターを使用して取得された画像と比較して、優れたコントラストと鮮明さを示します。
- 蛍光ビーズ:ハイブリッド フィルターはバックグラウンド ノイズを効果的に低減し、蛍光ビーズの視認性を高めます。
- 生細胞のタイムラプス画像化:デバイスのコンパクトなサイズにより、CO2 インキュベーター内で HEK293 細胞のタイムラプス画像化が可能になり、生細胞研究の可能性を実証します。
ハイブリッド フィルター設計は、レンズフリー蛍光イメージングにおける大きな進歩であり、ポイントオブケア診断や生細胞イメージングなどのさまざまなアプリケーションに適したコンパクトで高性能なデバイスの開発への道を開きます。
出典: https://www.semanticscholar.org/paper/Highly-sensitive-lens-free-fluorescence-imaging-by-Sasagawa-Kimura/454fb5bfa4609f9607b10b256f488fc9880d758e