高性能ガラス基板用TGV(ガラス貫通ビア)への直接銅メタライゼーション
引用
Onitake, S., Inoue, K., & Takayama, M. (2017). 高性能ガラス基板向け TGV (Thru-Glass-Via) への直接銅メタライゼーション。2017 International Symposium on Microelectronics 、1-4。国際マイクロエレクトロニクス組立およびパッケージング協会 (IMAPS)。https ://doi.org/10.4071/isom-2017-wp52_085
キーワード
- ガラス基板
- TGV(ガラス越しの鉄道)
- 銅メタライゼーション
- 接着強度
- 湿式めっきプロセス
- 高周波アプリケーション
- IoT(モノのインターネット)
簡単な
この記事では、ガラス貫通ビア (TGV) を備えたガラス基板上に直接銅を金属化する新しいウェット メッキ プロセスを紹介します。このプロセスにより接着層が不要になり、高性能電子デバイスをコスト効率よく製造できるようになります。
まとめ
2017 年国際マイクロエレクトロニクスシンポジウムで発表された、鬼竹茂雄、井上幸徳、高山正俊の共著によるこの記事では、高周波電子機器に使用するためのガラス基板上に直接銅めっきを施す新しい方法を提案しています。
主な論点は、ガラスは低導電性や誘電損失などの優れた特性を備えており、信号周波数が 20 GHz を超える次世代通信デバイスに最適であるということです。
この記事の主な調査結果は次のとおりです。
- プラスチックやセラミックなどの従来の材料は性能限界に達しており、シリコンインターポーザーは効果的ではあるものの高価で、拡張性にも限界があります。
- ガラスはシリコンに比べて数多くの利点があります。
- コスト効率:ガラスはシリコンよりも大幅に安価なので、大規模生産に適した選択肢となります。
- 優れた特性:ガラスは、高い絶縁性、低い誘電損失、優れた耐熱性と耐薬品性、高い透明性、優れた表面平滑性、シリコンと同様の熱膨張係数を誇ります。
- スケーラビリティ:ガラス基板はシリコン ウェーハとは異なり、簡単に大きな面積に拡張できるため、生産性とスループットが向上します。
- ガラス上への銅の直接めっきは、接着の問題により困難です。シード層やゾルゲル技術を使用する既存の方法は複雑で高価であり、大量生産には実用的ではないことがよくあります。
- 著者らは、ニッケル、クロム、チタンなどの中間層を必要としない新しい湿式めっきプロセスを紹介します。
- この方法は成功が実証されており、銅とガラスの直接接着強度は 0.42 kN/m に達しています。
- このプロセスにより、大型ガラス基板上およびスルーホール内に均一な銅膜が形成されます。
- 重要なのは、メッキ後もガラスの表面の滑らかさが維持され、高品質の回路製造が保証されることです。
- この記事では、この方法を使用して 75μm のライン/スペース寸法の回路形成に成功した証拠を示します。
著者らは、この新しいウェットメッキ技術は、3D ガラス基板を必要とする次世代電子デバイスの製造に大きな可能性を秘めていると結論付けています。