シリコンフォトニック非相反デバイス用途向けシリコン基板上に堆積したコバルトフェライト薄膜の巨大ファラデー回転
引用
マリオ・アルベルト・セラノ=ヌニェス、小路雄也、水本哲也、「シリコン基板上に堆積したコバルトフェライト薄膜の巨大ファラデー回転とシリコンフォトニック非相反デバイスへの応用」『Applied Physics Express』第13巻、論文番号062002、2020年
キーワード
- ファラデー回転(FR)
- コバルトフェライト(CFO)
- 薄膜
- シリコン基板
- 非可逆デバイス
- シリコンフォトニクス
- 酸化マグネシウム(MgO)バッファ層
- 高周波マグネトロンスパッタリング
- 基板温度(ST)
- 磁化容易軸
- インプレーン(IP)
- アウトオブプレーン(OP)
- 光アイソレータ
- 光サーキュレータ
- 光集積回路
- 磁気光学(MO)材料
- スピネル素材
- 波長1550 nm
- X線回折(XRD)
- 振動試料磁力計(VSM)
- 磁気ヒステリシスループ
簡単な
この記事では、酸化マグネシウムのバッファ層を使用してシリコン基板上に結晶コバルトフェライト薄膜を成長させ、巨大なファラデー回転係数を実現し、基板温度を変化させることで磁気容易軸を調整できることを示し、シリコン光子非相反デバイスでの使用の可能性を示します。
まとめ
本論文では、MgO バッファ層を使用してシリコン基板上に結晶コバルトフェライト (CFO) 薄膜を堆積し、 1550 nm で 25,600 度 cm⁻¹ という巨大なファラデー回転係数を達成したことを報告する。また、この研究では、堆積中に基板温度 (500~700 °C) を変えることで、CFO 薄膜の磁化容易軸を面内から面外に調整できることもわかった。この調整可能性は、 TM モードまたは TE モードで動作するために特定の磁気異方性を必要とする光アイソレータやサーキュレータなどのシリコン光非相反デバイスの開発に極めて重要である。達成されたファラデー回転は、通信波長でシリコン上の薄膜に対して報告された最大のファラデー回転である。
出典: https://sci.bban.top/pdf/10.35848/1882-0786%252Fab8b52.pdf#