添加剤を含まない電解液で設計された形状によるガラス貫通ビアの欠陥のないメタライゼーション
引用
Jayaraman, S., Sevem, M., Vaddi, R., Kanungo, M., & Mazumder, P. (2020). 無添加電解質で設計された形状によるガラス貫通ビアの欠陥のないメタライゼーション。Electrochemistry Communications、 120、106823。
キーワード
- ガラス越しに
- メタライゼーション
- 運動学的限定沈着
- 無添加電解質
- エンジニアリング
簡単な
この記事では、無添加電解質を使用し、ビアの中央が X 字型になるように設計することで、欠陥のないガラス貫通ビア (TGV) を金属化する方法について説明します。
まとめ
2020年にElectrochemistry Communications誌に掲載されたこの記事では、無添加電解質を使用したガラス貫通ビア(TGV)の欠陥のない金属化の手法を紹介しています。著者のJayaramanらは、中央がX字型になっている人工ビアの使用と、運動制限領域(めっき速度が銅イオンの拡散速度よりも遅い)での電気めっきという2つの重要な要素を組み合わせることでこれを達成しました。
調査結果の内訳は次のとおりです。
- 均一な断面を持つ円筒形のビアへのコンフォーマルめっきは、運動学的に制限された領域であっても欠陥につながります。これは、めっき中に開いた穴の直径がゼロに近づくにつれて、めっき速度が無限に速くなるためです。著者らは、添加剤を含まない電解液で電気めっきされた円筒形のビアの X 線トモグラフィー (XRT) 画像化によってこれを確認しました。
- ビアを X 字型に設計することで、中央が狭くなり、継ぎ目が形成されなくなります。これを運動制限領域での動作と組み合わせると、均一な堆積と、ビアの空隙のない完全な充填が可能になります。著者らは、運動制限領域に対応する特定の電流密度で添加剤を含まない電解液を使用して、設計されたビアを正常に充填することでこれを実証しました。
- 興味深いことに、非常に低い電流密度では、ビアの上部と比較してビアの中央の厚さが予想外に増加することが著者らによって観察されました。この現象は単純な 1D モデルでは説明できないため、さらなる調査が必要です。
著者らは、運動学的制限堆積と人工ビアを組み合わせることで、高価な添加剤の必要性がなくなり、TGV メタライゼーションのコスト効率の高いソリューションが実現できると結論付けています。ただし、めっき速度、応力、長期信頼性などの要素を評価するには、さらなる検証が必要です。
出典: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1388248120301740